2021.1.11
乾燥機で縮む服って?正しい乾かし方をチェック!
天候を気にすることなく、いつでも簡単に衣類を乾かすことができる乾燥機。しかし、すべての衣類に対応しているわけではありません。一歩間違えると、衣類が傷んでしまう可能性も!使用前に乾燥機と大切な服との相性を確かめておく必要があります!
乾燥機に入れてはいけない衣類は、素材の種類と加工の有無によって異なります。以下の衣類は乾燥機の使用に向かないため、注意しておきましょう。
・天然素材でできた服
綿・麻・絹・ウールといった天然素材は、乾燥機にかけると縮んでしまいます。なかでも網目の大きいニットは、一気に乾燥させると縮んでしまう可能性が高いので要注意です。
また、絹に似て光沢のあるレーヨンも同様です。このようなデリケート素材でできたオシャレ着は縮みやすく、基本的には乾燥機に向きません。
・化学繊維でできた服
ナイロンやポリウレタンは熱に弱い化学繊維のため、乾燥機にかけると縮む恐れがあります。ナイロンはウインドブレーカーやスキーウェアなどに、ポリウレタンは合成皮革ジャケットなどによく用いられています。
・ポロシャツ
ポロシャツは、表面に凹凸のある「鹿の子編み」で編まれています。これは、網目が多く通気性が高い反面、乾燥機の熱によって縮んでしまうというリスクがあるのです。ポロシャツ以外にも、目が荒い生地でできた衣類には注意しましょう。
・ジーンズ
衣類の中でもとくに乾きにくいジーンズは、綿でできているものがほとんど。そのため、乾燥機を使うと縮む可能性があります。
・細かい装飾やプリント加工がある服
スパンコールやビーズなどの細かい装飾がある服は、コーティングの剥がれや変形・変色の恐れがあるためN G。また、プリント加工の部分は熱に弱く、剥がれてしまう可能性があります。たとえ生地そのものが丈夫でも、乾燥機の使用は避けておきましょう。
乾燥機に入れてはいけない素材を全て覚えるのは、ちょっと大変ですよね。判断に困った時は、洗濯表示をチェックすればOK!温風をあてながら衣類を回転させるタンブラー乾燥(タンブル乾燥)に対応しているかは、「正方形のなかに丸」が描かれたマークで示されています。
・丸の中に点が2つ…タンブラー乾燥OK。排気温度上限は80度。
・丸の中に点が1つ…低温でのタンブラー乾燥ならOK。排気温度上限は60度。
・バツ印…タンブラー乾燥NG
なお、これらの表示がなくても、衣類のタグ部分などに「タンブラー乾燥不可」といった記載がある場合もあります。また、取り外し可能なタグに書かれていることもあるので、購入時に確認しておくのもいいですね。
ときには「乾燥機NGだけど、できるだけ早く乾かしたい!」という場面もあるはず。そんなときは、以下の方法を試してみてください。
・浴室乾燥機を活用する
お風呂に付いている浴室乾燥機は、通常の乾燥機より温度の低い風で乾かしてくれます。そのため、衣類が縮んでしまう心配が少なくなります。ハンガーなどにかけた状態で干せるので、衣類へのダメージが少ないのもポイントです。
・短時間だけ乾燥機を使う
乾燥機の使用によって衣類が縮むのは、乾燥後の冷却によって繊維の間がギュッと狭くなるため。そこで、乾燥機の使用時間を短くし、生乾きの状態で干すのも1つの方法です。完全に乾かすことはできませんが、乾ききるまでの時間は短縮できますよ。
・クリーニング店で静止乾燥機を利用する
「静止乾燥機」とは、ハンガーにかけた衣類を温風などによって乾燥させる、クローゼットのような機械のこと。クリーニング店のなかには、タンブラー乾燥NGの衣服を少しでも早く乾燥させるために「静止乾燥機」を利用している場合があります。ただし、すべてのクリーニング店が対応しているわけではないため、事前に確認しておきましょう。
・自然乾燥させる
浴室乾燥機や静止乾燥機を利用できる環境でない場合は「天日干し」または「陰干し」で自然乾燥させましょう。乾燥機に比べるとどうしても時間がかかってしまいますが、衣類へのダメージは最小限に抑えられます。
乾燥機によって衣類が縮んでしまった場合、素材によっては元の状態に近づけることができます。もしものときは、以下の方法を試してみてくださいね。
・ウールの衣類が縮んだ場合
ウールなどのニットが縮んでしまったら「ジメチコン」という成分が入ったトリートメントの力を借りましょう!まずは洗面器にぬるま湯をはり、トリートメントを1プッシュ入れて溶かします。そこに衣類をしばらく浸けたあと、手で軽く押して水気を切ります。
あとは、伸びないように平干しの状態で干しておくだけ。トリートメントを入れ過ぎると、ベタベタになってしまうので注意してくださいね。
・化学繊維や綿のニットが縮んだ場合
化学繊維や綿のニットには、アイロンのスチームが効果的です。まずはニットを広げ、アイロンを少し離した状態でスチームをあてます。しばらくの間スチームをあてたら、ニットを少しずつ引っ張り、元の状態に近づけていきましょう。
・天然素材、化学繊維でできた衣類、ポロシャツ、ジーンズは乾燥機で縮む可能性あり
・飾りやプリント加工のある衣類もデリケートなため乾燥機はNG
・乾燥機は使えない衣類は低温でダメージの少ない干し方を
・縮んだ場合の対処法あり
それぞれの衣類に合った扱い方を意識し、お気に入りの服を長持ちさせてくださいね。